第48回指導奨励賞

学校奨励賞 小学校の部

東京都慶應義塾幼稚舎

舎長 加藤 三明 先生

今回は、伝統ある「自然科学観察コンクール」において、本校の5年生である中村優里さんの「ポニーテールはなぜ揺れる? 振り子のふれ方の研究」が、「1等賞」に選出され、なおかつその指導にあたった柊原礼士教諭に「指導奨励賞」、本校に「学校奨励賞」がおくられたことを大変光栄に、また名誉なことと思っております。
私が言うのもはばかられることですが、本校の理科の授業に関する環境は、大変恵まれたものになっています。2年生から理科の授業は、専任4名、非常勤講師1名の理科専門の教員によって行われています。しかも、理科専用の教室が3つあり、実験が頻繁に行われる要因となっています。それぞれの理科室の周辺には、岩石、化石、虫、貝、動物の標本が並べられ小博物館の雰囲気を出しています。さらに動物の剥製が飾ってある列品室、水槽が多くおいてあるミニ水族館、ハムスター、アヒル、ニワトリ、ウサギがいる動物小屋などもあります。こういう環境の中で、児童の理科に関する興味が自然に湧き上がってくることに期待しているのです。
慶應義塾の創設者福澤諭吉は、実学つまりオブザベーションとリーズニングを大切にするサイエンスの考え方を重視しました。そして、幼稚舎生に理科の実験をさせる設備を整えたいと思っていました。福澤の没後10年にあたる明治44年には、まだ三田にあった幼稚舎に各種実験器具を揃えた理科実験室が完成し、既に5・6年生は理科の授業を専門の教員が行う専科授業となっていました。こうした伝統が、今の幼稚舎に生きていると考えています。
そして、5・6年生には夏休み、理科のレポートを書くことを必須にしており、それを夏休み後に開かれる作品展に展示します。今回の中村優里さんのレポートも、この課題に出されたものでした。今回の受賞も、これまで記した幼稚舎の理科教育の伝統が実を結んだ成果の1つではないかと思っています。
最後に、このコンクールを主催した毎日新聞社様をはじめ関係各位の皆様に、このような機会を与えてくださったことに心より感謝を申し上げます。

指導奨励賞 小学校の部

「ヒトの耳ってすごい!」

秋田県大仙市立神宮寺小学校

田口 瑞穂 先生

このたびは、指導奨励賞という栄えある賞をいただき、心から感謝申し上げます。
子供たちの素直な疑問を正面から受け止めて共に探究する、という姿勢を常に心がけて、日々、指導に励んでおります。
この学年の子供たちは5年生の終わりに進級論文を書きました。1人1人課題を見つけ、見通しを持ち、仮説を検証する、という姿勢を身に付けました。その経験を生かし「全員の力を合わせてできる課題に取り組もう」とがんばったのがこの研究です。身近な生活の中から課題を見つけ、深く研究できて全員が達成感を得ることができました。この成果をはずみにして、現在、個人で取り組む卒業論文を進めています。今回の研究の経験を生かし、きっとよい研究作品に仕上げることができるでしょう。
これからも、不思議のアンテナを敏感にして、あれっ?と思ったことを調べようとする子供を育てていきたいと思います。

「-ポニーテールはなぜ揺れる?- 振り子のふれ方の研究」

東京都慶應義塾幼稚舎

柊原 礼士 先生

本校の理科では、5年生から実験レポートの作成を主眼においた授業展開を多くするようにしています。また、夏休みには理科の自由研究を宿題として全員に課しています。これは、科学の実験・観察・研究の基本的技能を養うとともに、単なる知識の習得だけでなく、さまざまな科学の要素に対して自力で能動的に取り組んで独自の考えを持ち、展開し、結論を得てそれを他に伝える能力を育てることをねらいとしています。また、そのような研究活動を与えられたワークではなく、面白いからしたくなる、楽しいものと感じられるような指導を心がけています。そのような中でこの度指導奨励賞をいただけたことは、今までの指導が実を結んだことが感じられ、大きな励みになります。心より感謝申し上げます。今後も、この賞に驕ることなく、多くの児童が科学の楽しさを知り、それに能動的かつ適切に取り組んでいけるようになる授業や指導を心がけていきたいと思います。

「変形菌七不思議の解明」

茨城県かすみがうら市立宍倉小学校

木村 新一郎  先生

このたびは、指導奨励賞という栄誉ある賞をいただき、心から感謝申し上げます。
本校は「『やる気』と『元気』と『笑顔』があふれる学校を目指してがんばろう」をスローガンに、子どもたちとともに日々努力しております。豊かな自然に囲まれ、自然観察池「多門寺池」でさまざまな動植物とふれあったり、田畑で作物を育てたりしています。このような自然とのかかわりの中で見つけた疑問に対して、自分で考え、観察や実験を通して探究する楽しさを実感させたいと常に願いながら、理科教育に取り組んでおります。自分の力で疑問を解決したときのうれしそうな笑顔は、教師の栄養剤です。「変形菌七不思議の解明」に取り組んだ橋岡さんも、「先生、モジホコリってかわいいんだよ」と目を輝かせながら研究について話してくれました。
今回の受賞を励みに、今後も子供たちの笑顔をたくさん見られるようにがんばっていきたいと思います。

「おけの形と水はねの関係」

学研石が口科学教室 講師

河村 京子 先生

今までたくさんの子供たちと自由研究を楽しみ、また苦しみながら感動を共有してきました。今回の栄えある賞は、科学教室の子供たちと共にいただきたいと思います。
日本の子供たちの理科離れが叫ばれていますが、私は理科の大好きな子供たちのために科学教室を開いております。子供たちの「なぜ?どうして?」を大切にしながら、科学の不思議や楽しさを体験学習しています。
竹田悠太くんの「おけの形と水はねの関係」の研究は、お母さんが洗い桶を買い替えた途端水はねがひどくなった、という一言から始まりました。身近な材料を使い、家族で協力しながら実験を重ね、あーでもないこーでもないと議論を重ねながら、さらに新しい方法を思いつく柔軟な発想は、子供ならではの素晴らしさです。私も実験結果を楽しみながら、一緒に研究をまとめることができました。
これからも、この賞を励みに子供たちの指導に当たりたいと思います。

「コウモリたんてい団 パート3」

茨城県つくばみらい市立十和小学校

古澤 武司 先生

このたびは、指導奨励賞という栄誉ある賞をいただくことになり大変光栄に思っております。心より感謝申し上げます。
本校は理科好きの子供たちが多く、夏休みの自由研究にも毎年多くの子供たちが取り組んでいます。その中で、結速さんと渡辺さんは、家の周りを飛ぶアブラコウモリについて3年間の継続研究を行いました。毎年、課題をもち、ほぼ毎日、根気よく観察を行い、新しい事実を発見していく2人の姿に、感心すると共に探究することの楽しさを改めて教えられました。
今回の受賞は、2人の努力とご家庭での理解や励まし、校内での協力体制よっていただくことができたものです。今後も、子供たちの豊かな発想を生かし、探究することの楽しさを1人でも多くの子供たちと一緒に味わい、科学する心をはぐくめるよう努力していきたいと思っております。

学校奨励賞 中学校の部

富山県砺波市立出町中学校

校長 竹部 俊恵 先生

このたび、「第49回自然科学観察コンクール」において、本校1年の鍋澤歩さんの「植物の葉はどうして水をはじくのか?」が3等賞に入選し、指導を行った坪本吉史教諭が「指導奨励賞」を受賞するとともに、本校が歴史と伝統のあるこのコンクールにおいて「学校奨励賞」を受賞できましたことを大変光栄に思っております。ここに、主催されました毎日新聞社様をはじめとする関係各位に心から御礼を申し上げます。
本校は、校訓「天資養活 自他共栄」のもと、生徒1人1人が潜在的にもつ資質を伸ばす教育を大切にし、目標をもって最後までやり抜く生徒、そして、互いの人格を尊重し、ともに高まりあうことのできる生徒の育成をめざして日々の教育をすすめております。
本校の特色として、学習、生徒会活動、部活動を3本柱として、知・徳・体 のバランスのとれた生徒の育成を目ざしており、日々の授業、生徒が主体的に取り組む学校行事、部活動の充実に努めています。
また、校内研修においては「分かる喜びを感じ取り、学ぶ意欲が高まる指導と評価はどうあればよいか」を研修主題とし、理科教育では「目標の明確化を図るとともに、個や集団の特性および実態に応じた学習展開を工夫したり、適切な学習形態を選択したりして、基礎・基本の確実な定着を図る」を重点に、授業の充実を図っているところです。
科学とは、問題を発見し、試行錯誤する中から問題解決に至る過程そのものです。科学研究を充実させることで、これから直面する新たな問題に果敢に挑んでいくたくましい生徒が育ってくれると思います。
今回の受賞を励みにして、一層理科教育にも力をいれ、本校の教育目標の1つでもある「広く学び、深く考え、想像力豊かな生徒を育てる」をさらに進めていきたいと考えています。
本当にありがとうございました。

指導奨励賞 中学校の部

「湯むきの科学 -トマトの皮はなぜ湯むきできるのか?-」

千葉県千葉市立緑町中学校

橋野 未絵 先生

このたびは、指導奨励賞という栄えある賞をいただき、深く感謝申し上げます。
今年度の4月から本校科学部の顧問となり、手探りの状態からのスタートでしたが、科学の楽しさ、面白さをどうしたら伝えられるのか、試行錯誤しながら生徒と共に活動してきました。
科学部では、半年間かけて各自が「テーマ探し」を行い、その中で最もユニークで生徒が興味を抱いたものを研究テーマにします。発想の柔軟な中学生だからこそ生まれる、授業や生活の中からの素朴な疑問や発見を大切にし、それを科学的に捉え、自分の手で検証させる機会を、部活動という共通の目的をもつ仲間で存分に味わわせたいと考えています。
今回の研究では、生徒と共に科学研究の醍醐味を大いに味わうことができました。今回の受賞を励みに、今後も生徒の科学への好奇心と思考力を高められる指導を心がけていきたいと思います。

「植物の葉はどうして水をはじくのか?」

富山県砺波市立出町中学校

坪本 吉史 先生

このたびは、指導奨励賞という栄えある賞をいただき、心より御礼申し上げます。
今年度より初めて科学部顧問に就くことができ、科学部員以外の一般生徒も含めて、より一層科学研究のおもしろさを経験させてやりたいと、「全国規模の科学コンクールで入賞」を目標に掲げて活動してきました。
授業で大切にしていることは、「生徒自身が発見する」学びの楽しさが感じられる授業を構成することです。ただ実験すればよいのではなく、実験前の1つの発問で、実験の意味はがらりと変わってきます。生徒自身がその実験の意味をとらえ、見通しをもって活動できるようにしています。生徒の考えからは、出にくい方法で実験する際には、なぜその方法をとるのかが分かるように説明することを心がけています。
最後に、部の研修で訪問した際に、テーマを見つけるコツや、全国大会入賞レベルの作品などを惜しげもなく公開してくださった刈谷市の先生方に、深く感謝申し上げます。

「メダカの研究 パート|| パート|||」

愛知県刈谷市立雁が音中学校

川畑 輝昌  先生

このたびは、指導奨励賞という栄えある賞をいただき、心から感謝申し上げます。
今回の研究は、私が3年前に科学部の顧問となり、同じときに科学部に入部した生徒と共に無我夢中で研究を進めた結果です。メダカの研究の中で、刈谷メダカと出会い、研究の幅が広がっていきました。研究を進める中で何よりも大切にしたことは、自然の中で生きているメダカがどのような環境でどのように生活しているかでした。実際に野外に出て、メダカを捕まえに行ったり、池の中で生活しているメダカの観察をしたりすることで、生徒の自然に対する豊かな感性が育ってきたと考えています。
この3年間で、私自身は生徒とともに研究したことから多くのことを学ばせてもらいました。今回の受賞を励みに、今後も生徒がもつ「自然に対する疑問」を大切にし、科学に対する興味・関心を育てていきたいと思います。

*

愛知県刈谷市立雁が音中学校

近藤 正紀 先生

このたびは、指導奨励賞という栄えある賞をいただき、心から感謝申し上げます。
本校の科学部は、数名のグループごとに分かれて研究に取り組んでいます。
テーマを決めるときには「風鈴の形と音の鳴り方」や「身近に住んでいるメダカなど」「米を柔らかく炊く方法」など身近にあることに生徒たちが抱いた疑問を考えていくことに心がけています。
追究をしていくときには、オリジナルの実験道具を使って調べるなど、生徒たちの思いや考えを大切にしています。また、よりよい結果を得るために何度も繰り返し実験に取り組ませたり、データのまとめ方を工夫させたりしました。
今回の受賞を励みに、今後は今まで以上に生徒たちの疑問や考え、そして自主性を大切にした研究ができるように支援していきたいと思います。

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「微生物の特徴と性質Part2 -身近な食品に含まれる菌-」

沖縄県浦添市立港川中学校

木山 淳一 先生

このたびは、指導奨励賞という栄えある賞をいただき、心から感謝申し上げます。
今回の研究は昨年に引き続き「微生物」をテーマにしたもので2年目となります。去年、池の中の微生物に関心を持ち、調べていく中で、今年は更に、身近な食品に含まれる菌についてテーマを広げました。彼女たちのすばらしい点は「粘り強さ」の一言に尽きます。時間さえあれば、理科室に集まり、実験方法について資料を集めたりして手探りをしながら、試行錯誤を繰り返し、自分たちなりの実験方法を確立できたことが、この研究の一番の成果であったと思います。
理科教育に関しては身近な自然の中に疑問を持ち、それを解決してく中で新たな発見と感動をもてるような生徒を育てたいと日々考えており、それが総合的に指導できる場がまさに「自由研究」であると思います。
今後とも生徒の科学的探究心を育てるべく努力していきたいと思います。ありがとうございました。

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