子供の科学

お手軽実験 菌の力で味噌づくり!

みんな、「菌」ってどう思う? これからの季節、食中毒やお風呂場のカビも気になるよね。あれもみんな菌のしわざ。「バイ菌」なんて呼ばれて、悪いイメージがあるんじゃない? だからといって菌はいつも悪者じゃないんだ。特に「発酵」。これは菌が人間にとって良い働きをしてくれること。発酵食品は、チーズやパン、醤油やお酒など、数え切れない程あるよ。
今回は毎日の食卓に欠かせないお味噌! 豆を発酵させて味噌を作ってみよう!!

佐倉 美穂

小さなころから緑の池を見ては「どんな微生物がいるんだろう」と目を輝かせていた理科大好きなお姉さんは、バイオ技術者となりました。
気軽に試せるおもしろい実験を紹介するよ!


味噌は大豆を使って作るけれど、今回はそら豆とピーナツでも作ってみよう。今回は水煮大豆を使ったけれど、乾燥大豆の方が本格的! それぞれの豆に含まれる成分の違いが発酵にどんな影響を与えるかな? できあがった味噌の味で考えてみよう。


水煮大豆200g(乾燥大豆なら100g)、そら豆200g、ピーナツ200gをそれぞれよく茹でよう。親指と小指でつまんで、簡単に潰れるくらい柔らかくね。乾燥大豆を使う時は、100gを倍以上の水に浸けて一晩おく。するとまん丸な大豆がまめの形になるよ。煮汁は後で使うからとっておいてね。たくさん作りたい時は、豆、こうじ、塩の量を同じ割合で増やしてね。


煮汁と豆をわけて、豆を熱いうちに潰すよ。すりこぎやポテトマッシャーがあると便利だけど、ボウルと棒でも大丈夫。ピーナツはどんなに茹でてもそこまで柔らかくならないから、ミキサーに頼ろう。大豆とそら豆はおもしろいくらい簡単に潰れるよ。


こうじ200gを指で細かくほぐして、塩30gをまぜておく。それを大豆、そら豆、ピーナツの3つ分用意してね。


ポイント:このこうじは「米こうじ」といって、蒸した米にこうじ菌をつけて増やしたものなんだ。だからお米の形をしているんだね。塩を足したものを「塩切りこうじ」と呼ぶんだよ。


豆が人肌くらいに冷めたら、塩を混ぜたこうじを入れてよく混ぜるよ。こうじが多くてびっくりするかもね。豆を茹でた時の煮汁を足して粘土くらいの硬さに調節しよう。


3種類の豆+こうじ+塩ができたら、それぞれ空気が入らないようにビニール袋に入れておもしを乗せよう。漬け物を作る容器で押してもいいね。 これで仕込みは終わり! このまま涼しいところに置いて、4日たったら味噌の一部を取り出してまた寝かせる。7日たったらできあがり!

ポイント:他の菌が増えないように、なるべく空気を抜いてね。今回は一週間でできあがる「白みそ」だけど、原料の割合を変えて長く寝かせると赤い味噌ができるよ。


それぞれの味噌を比べてみよう。3種類とも4日のものより7日のものの方が塩味がまろやかになり、うま味が出る。豆のクセも7日寝かせた方がおだやかになるよ。全体的に甘くできあがっているのは、白みそは塩を少なめにして作るからなんだ。


それぞれの味噌で味噌汁を作ってみた。大豆はタンパク質が多く、クセがないからおいしく発酵して、味噌汁もおいしい! そら豆とピーナツは……あまりお料理には向かないかも? でも野菜スティックに付けて食べたりすると良さそう!

ポイント:ピーナツは脂質がとても多く、味噌汁の表面に油が浮いていた。 また、大豆のタンパク質の割合は牛肉よりも多いんだ。「畑のお肉」と呼ばれるのも納得だね!


味噌汁にはこうじが残っていた。7日目のもののよく水気を切ったこうじを比べてみると、大豆味噌のこうじは少なく、最初の形より崩れている。そら豆味噌とピーナツ味噌はこうじの量が多く、形も最初のままだ。

 

まとめ

今回使った菌、「こうじ」はタンパク質をうまみ成分のアミノ酸に分解し、炭水化物を消化しやすいブドウ糖に分解する。だから味噌はおいしくて甘味もあるんだね。
腐敗も発酵も菌の働きなんだ。人間にとって良い働きをするものを発酵と呼んでいるだけの違い。菌は目に見えない大きさで、今きみの手にも口の中にも腸にもいる。悪さをする菌もあれば、なくてはならない菌もある。他にも菌は医療など、いろんなことに使われているんだよ。菌は汚いだけじゃないってこと、わかったかな?

作品ができあがったらシゼコンにチャレンジしよう

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